国民民主党の玉木雄一郎代表の発言が問題視されている。
日本外国特派員協会における質疑の際のやり取りが批判されている。
質問者は国民民主党の支持率の男女差について問うた。
男性の支持率が高く、女性の支持率が高いのは何故かとの問いだった。
この問題はかねてより指摘されており、私自身も疑問に思っていた。
勿論、明確な答えが見つかっているわけではないのだから、答えるのが難しい質問であったことは言うまでもない。
ここで玉木氏は次のように応えた。
私たちの政策は男性だけではなく女性にとっても良いものだが、理解してもらうのが難しい
(I think our policy is good not only for men but also for women. But I think it’s very difficult to understand for them.)
https://www.j-cast.com/2025/06/25505452.html?p=all
英語で答えたのだから、この日本語は記者が訳したものだろう。
少し、丁寧な訳であり、敢えて言えば玉木氏を慮った訳になっている。
もっと、差別主義者のように乱暴に訳すなら、「俺たちの政策は男にとっても女にとってもいい政策なんだが、女には難しくて理解できねぇ」といった感じになる。
勿論、玉木氏がこれほどバカで乱暴なことをいうはずがない。
だから、これは率直にいって、英語力の問題であって、女性蔑視の発言ではなかったはずだ。
本人が弁解しているように、「英語が未熟なため、拙い表現をしてしまった」だけの話であり、「女性蔑視をするつもりはありませんでした」との通りだろう。
幾ら語学が堪能であっても責任ある立場として話す際は、通訳を入れた方が安全だ。
仮に通訳がおかしな翻訳をしても、それは通訳の誤りだと主張することが可能だからである。
リスク回避の観点から、語学に堪能な人であっても、公の場で話す際には、通訳を入れることを考えておいた方が無難だろう。
本来、大した問題ではないのだが、他の野党がここぞとばかりに玉木批判を繰り返した。
米山隆一、蓮舫、泉健太、福島瑞穂…
例によって、いつもの面々という感じがするが、彼らは玉木氏の発言を信じがたい女性蔑視発言だと非難した。
性懲りもなく、批判しているが、彼らの政党の支持率が上がることもないだろう。
もう、こうした揚げ足取りで誹謗することに国民の多くは飽き飽きしているはずだからだ。
では、何故、国民民主党の女性支持率が上がらないのだろうか。
こちらの方がより重要な問題である。
山尾しおり氏の騒動を思い出す人も多いはずだが、恐らく、それは根源的な問題ではない。
何故なら、結党以来、男性支持率が高く、女性支持率が低いという傾向が続いているからだ。
山尾ショックによって女性支持率が下がった訳ではないのだ。
男尊女卑を肯定するつもりは毛頭ないが、端的な事実を述べておきたい。
それは書籍の売り上げに関する事実だ。
政治や軍事関係の書籍は男性の購入者が圧倒的に多い。
これに対して、女性の購入者が圧倒的に多いのが美容、ダイエット、占いといった分野だ。
はっきりと購買層が区別されている。
この傾向を信じるならば、そもそも男性の方が政治に興味のある人が多く、女性で政治に興味がある人は少ないということになる。
勿論、一般的な傾向をいっているだけで、女性で政治に興味のある人がいないと主張するつもりもないし、それが悪いと説くつもりもない。
仮にこの傾向が政党支持率に関係があるとするならば、国民民主党を支持する層は、国民全体の中では相当政治に興味のある人と考えてみることも可能だろう。
政治に関心の強い人々にとっては信じがたいことかもしれないが、一般的に国民の政治への無関心は顕著である。
現在の内閣の大臣を挙げて欲しいといった際、石破、小泉までは挙がるだろうが、それ以外の名前を知っている人は驚くほど少ないはずだ。
ましてや副大臣の名前を知っている人になれば好事家の類に入るだろう。
国民民主党の知名度はまだまだ低く、政治に興味関心の強い人がその政策を知っているに過ぎないと考えてみよう。
そうすると、女性の支持率が低い理由の一つは知名度不足ということになる。
女性で国民民主党の存在を知っている人はまだまだ少なく、それゆえに魅力も伝わっておらず、女性の支持率も低いというわけだ。
政治に詳しい人は、世の中の大多数が政治に詳しいと思い込む。
自身の関心と他者の関心は異なることを心に置いておくことが冷静な判断を下す際、重要になってくる。
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