月刊日本2月号に岩田温の論説が掲載されました!

岩田温×山崎行太郎 今こそ「江藤淳」を読み返す

【概要】
江藤淳を「戦う保守」として高く評価し、浅田彰ら当時の若手論客に対しても容赦なく切り込んでいった緊張感ある言論の担い手だったと指摘。江藤淳没後25年を機に著作が相次いで復刊される意義を強調し、今日の日本の退廃は、江藤が生前に発していた警鐘を忘れてしまった結果だとの共通認識を示す。また、主観や「私」を重視する姿勢こそ江藤の一貫した特質であり、客観性やエビデンス、ファクトチェックを絶対視する現代の風潮とは対照的だとして、私憤を突き詰めることでこそ公憤に至るという江藤の思考法に強く感動したと語る。さらに、江藤が留学先アメリカへの憧れと批判という両義的な感情を抱き続けた点に触れ、西郷隆盛・勝海舟をめぐる「勝者」「敗者」論を手がかりに、日本人が忘れがちな古典への向き合い方を問い直すべきだと訴えている。

【参考文献】
江藤淳『海舟余波』
江藤淳『南洲残影』
江藤淳『戦後と私・神話の克服』
江藤淳『アメリカと私』
江藤淳『批評と私』「ペンの政治学」
江藤淳『漱石とその時代』
エドマンド・ウィルソン『愛国の血糊』

【キーワード】
江藤淳/戦う保守/占領/検閲/私憤と公憤/存在論的思考/「私」/西郷隆盛/勝海舟/アメリカ