月刊正論7月号に岩田温の論説が掲載されました!

考察・保守主義「キリスト教を憎悪した革命」

【概要】
フランス革命が保守主義の観点からも宗教的自由・平等・博愛の理想を裏切るものであったことを論じる連載第三回である。革命政権が制定した聖職者民事基本法により、聖職者は選挙で選出され国家の管理下に置かれ、宣誓を拒否した「不宣誓司祭」への弾圧を通じてカトリック秩序が破壊された経緯を示す。続いてヴァンデ地方の内乱を取り上げ、徴兵令や宗教弾圧への反発から蜂起した住民に対し、革命政権が女性や子供を含む住民を虐殺し、皮革工場での人体利用など常軌を逸した蛮行に及んだ実態を、複数の資料に基づき詳述する。さらに、こうした虐殺を「正義」の名の下に正当化する革命家の論理や、反キリスト教情念が内乱の一因であったとする歴史研究者の見解を紹介し、フランス革命の暴力性と宗教的迫害の実相を浮き彫りにしている。

【参考文献】
ピーター・マクフィー『フランス革命史』(白水社)
森山軍治郎『ヴァンデ戦争』

【キーワード】
保守主義/フランス革命/ヴァンデの反乱/聖職者民事基本法/カトリック教会/革命権力/恐怖政治/宗教弾圧/伝統的共同体/革命思想