月刊正論10月号に岩田温の論説が掲載されました!

・参政党よ、本物であれ

・考察・保守主義 サド侯爵のエロい無神論

【概要】
フランス革命期における無神論と道徳崩壊の関係をサド侯爵の思想を通じて論じる連載第六回である。まず久米邦武『米欧回覧実記』を引きつつ、西洋文明の根底にキリスト教信仰があるとの久米の指摘を紹介し、革命が神なき時代を開いたことの意味を問う。次にフランス革命下の司祭たちによる無神論の説教や、革命が神と王政の双方を破壊したことを示し、澁澤龍彦の解説を手がかりに、サドが『閨房の哲学』において自然に従うことを口実に性的放埒、近親相姦、殺人までも正当化する論理を詳述する。サドの思想は自由主義を極限まで推し進めた末に、道徳や法律を全否定する専制主義的な支配欲へと反転することを示し、ドルマンセやロベスピエールら革命家の言動とも重ね合わせながら、理性のみに依拠した無神論・自由主義が狂気と暴力を招く危険性を、チェスタトンの議論も参照しつつ警告している。

【参考文献】
久米邦武『米欧回覧実記』
ジョルジュ・ミノワ『無神論の歴史』
マルキ・ド・サド『閨房の哲学』
G・K・チェスタトン『正統とは何か』

【キーワード】
サド侯爵/『閨房の哲学』/無神論/フランス革命/反キリスト教/自然法/近親相姦/殺人の正当化/専制主義への転化/久米邦武/西洋文明とキリスト教/チェスタトン